日記

40代独男、転落の軌跡

2月9日(金)

◯6時起床、17時退社。

◯通勤電車。途中駅で停車中、座っている俺の前にブルーカラー丸出しの小太りの小汚いオヤジが駆け込んで来て、ゼエゼエ息切れしながら缶コーヒーを飲み始める。その際、蓋を持った手で吊り革を掴んでいたのだが、そこからコーヒーの滴(しずく)がホワイトカラーである俺の本革カバンにポタリと落ちる。ん? と思ったが、それが原因と分からないでいると、2滴目が純白ホワイトカラーである俺の紳士服のアオキに落ちた。一瞬、悪徳弁護士を雇い、多額のクリーニング代を請求することも頭によぎったが、将来石油王になる男がそんな器の小さいことを考えてはいけないと、ハゲ上司に貰った「クラブの女に貰ったブランドモノのハンケチ」で滴を拭き取った。ブルーカラーオヤジは俺の紳士(真摯ではなくあえての紳士と書いている)な対応にそそくさと隣の車両に逃げていった。

◯仕事帰り、昨日からご機嫌ナナメだった後輩女性社員が謝ってきた。何か思うところがあっての態度だったようだが、毎度のことで勘弁してほしい。だが文句を言っても仕方ないので謝罪を受け入れ「飯でも食いに行こう」と近場の店で飯をご馳走した。