日記

40代独男、転落の軌跡

3月10日(木)

◯6時起床、17時退社。

◯路上の外国人のお菓子売り。ネットニュースで、コロナで職を失った外国人留学生がやっているとか、新手の詐欺だとか目にしていたが、会社帰りに初めて遭遇した。東南アジア系の女性だった。「コロナで仕事がなくなりました。お菓子を売っています。」というメモを見せられたが、無視して駅に向かった。歩きながら、昔付き合っていた彼女を思い出した。天使のような子だった。きっと彼女なら買ってあげていただろうと思った。来た道を引き返し「買ってあげるよ」とポケットの小銭に手をやる。「ホント? ヤサシイ」という女性に「いくら?」と聞くと「センエン」た答えた。一瞬、高いと思ったが、マネークリップに挟んだ千円札を抜き出し、袋に入ったお菓子と交換した。女性は「アリガトウ」ではなく「イッコダケ?」と言った。この子も誰かに祝福されて生まれてきたんだろう。

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◯日本に生まれた。戦争も貧困もテレビの中の出来事で、平和に育った。高卒で30過ぎまでふらふらしていたが、今はどちらかと言えば裕福な暮らしをしている。お金がないからではなく、無駄だから食事は一日一回しか摂らない。あの外国人女性は、あの千円をどう使うのだろうか。元締めのババアにピンハネされたりしてないことを願う。

◯晩飯。吉野家、牛丼(小盛)つゆだく。

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