年末手にした『もし世界から猫が消えたなら』という小説に、死ぬまでにしたいこと的な使い古されたネタがあった。
映画で『死ぬまでにしたい10のこと』なんてのもあったが、自分の死ぬまでにしたいことについて考えてみる。
外国に行きたい?
見たことのない景色をみたい?
美味しいものを食べたい?
大切な人に「ありがとう」をいいたい??
死に直面していない今の状態で考えても(生れた瞬間からカウントダウンは始まり、いつ終わるかはわからないのだが)、上記に挙げたよくいわれるものは自分の「死ぬまでにしたいこと」には当てはまらない。なぜならどれもしたければ今すぐにでもできることだ。
できるのにしなかったことに後悔はない。
ということで、自分が考える死ぬまでにしたいことは、今すぐにできないこと、将来にわたって実現不可能なことだ。そしてそれを突き詰めた結果、自分の死ぬまでにしたいことが決定した。
死ぬまでにしたいこと。
絶世の美女とのセックス。
人にいえば「下ネタかよと」と突っ込まれてしまうだろうが、これ以外考えられない。
そしてそれは「子孫を残す」という生物の本能からいっても至極正しい思考ではないだろうか。
自分をどんなに磨いても、どんなに大金を積んでも抱けない女を抱きたい。
死の床で自分はそんなことを思いながら死んでいくのかと考えると、生きるってことがほとほと馬鹿馬鹿しく、日々のちっぽけな悩みも鼻で笑えてくる。
クソッタレ人生。