日記

40代独男、転落の軌跡

2月15日(日)

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教団X(中村文則
 
・アメトークの読書芸人で絶賛されていたので読んでみた。567ページ。途中読むのが苦痛になるほど期待外れだった。
 
・小説というよりは参考図書に書かれている本をまとめた作者の意見のような印象を受けた。いっそのこと興味を惹かれるタイトルの「教団X」の後に長ったらしい文言を付けて新書で出版すれば良かったのでは、と思った。
 
Amazonなどのレビューで「純文学を理解していない人には〜」的なものがあったから、純文学を理解していない自分には合わないのか、全く面白くなかった。
 
・それぞれの過去に関する記述はあれど共感できず、登場人物の言葉に説得力がない。ここが参考図書の内容をそのまま書いているだけのような印象の原因だと思う。
 
・性描写が多いが、感じた女の声を「あ・・・」とか「・・・んん」とか簡単に書いてしまうのは作家としてどうかと思った。
 
・宗教を描いているのに教祖に魅力がないのは狙いか?
 
・洗脳についての描写がなく、エロ宗教に堕ちていく女たちの心理が意味不明。
 
・ここまでくるとすべては純文学における「狙い」で、あとがきすらなんらかの裏があるのではないかと疑ってしまう。