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余命46年

30代独男、転落の軌跡

拝啓、西のジョン・レノン

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 君が東京を離れてどのぐらいの時が流れたのだろうか?

 君が東京を離れた日、それはボクが生まれて初めて気を失った日でもあった。考えてみると本当のボクはあのときに死んでしまっていて、今こうして君に手紙を書いているのはボクであってボクではない、なんて春樹村上的に思うことはなく、人はなんでもないある日、あんなふうな感じで意味もなく死ぬ、だから今この瞬間を一生懸命生きていこう、なんて自己啓発本的に思うこともなく、ボクはボクのまま、相変わらずダラダラと生きているんだ。

 今、ボクはこの文章を田舎に帰省するための普通列車の中で書いている。青春18きっぷでゆっくり6〜7時間はかかる旅の途中だ。もちろんボクぐらいの収入があれば新幹線のグリーン車でシュウマイ弁当をつまみにビールを飲んで帰ることもできる。でも、この長い移動時間は本を読んだり物を考えたりする強制空間になって、弱肉強食のコンクリートジャングル(死語)東京で分刻みの生活を送るボクには貴重な時間、というのは全部嘘で、ただ単に交通費ケチっただけで、でも、やはり時間があると色々考えてしまうってのは本当の話だ。たとえば、

桜井日奈子、可愛いなぁ〜♡」とか。

 いや、そうじゃない。中吊り広告で微笑みをくれる桜井日奈子は確かに可愛いんだけど、今話したいのはそれじゃない。

 たとえば四捨五入したら40の独身男は、もはや結婚よりも老後をリアル考えてしまうってこと。若い頃はやばくなったら死ねばいいぐらいに思ってたけど、そんな風に思ってる奴ほど生に対する執着が強くって、自分も例外じゃなく足掻くこと請け合い。

 ご存知の通り、ボクは二十代の頃、ろくに年金も納めてこなかった。いや、ちゃんと納めていたとしたって、この国の生活にかかわるすべての試算は男女共に大学を出て結婚して子供がいて共働きで世帯年収800万みたいな素敵な家族計画が前提だから、どう足掻いてもこの先ボクの生活の破綻は見えている。

 幸いなことに今の稼ぎは高卒のわりに悪くない。むしろそのへんの大卒よりもらってる。そのわりに拘束時間も短いし、ノルマみたいなものもないからストレスもない。おまけにデスクワーク。半官半民みたいなとこだから、倒産の心配も薄い。退職までにそれなりの貯金もできるだろう。ん? なんかこうして文字にしてみると、なんとなく大丈夫な感じがする? じゃあ、なんなんだ、この不安は? これが芥川を死に導いた「ぼんやりとした不安」なのか??

 答えが出そうにもないから次の問題に思考を移そう。ジョン、あれからボクたちは何かを信じてこれたのかな?

 また金の話かって言われそうだけど、今のボクは月に1回ぐらいそれなりのレストランに行って食べたいものを腹一杯に食べ、飲みたい酒を飲みたいだけ飲むことができる。場末の居酒屋なら週に数回のペースで飲みに行ける。本もブックにオフされ、その価値が100円になるのを待たなくても買うことができる。映画もエロビデオも見放題にしようと思えばそうできる。でもだからなんだっていうんだ?

 馬場俊英の歌う歌詞のように夢や希望を失った代わりに手にした金があっても「楽しいだけじゃ楽しくない」自分がいるんだ。たぶん老後の不安もこのあたりから来ているんだと思う。

 夢があったころ、夢のない人たちを、平均的な人生を送る人たちを、「何が楽しくて生きてるんだろう?」なんて下に見ていた。それでもみんな夢や希望なんてなくても楽しそうだった。なら、みんなの仲間になった自分はなぜ楽しくない? これは夢を持っていた人間に対する罰ゲームなんだろうか? だとすると、夢を諦めたペナルティーも加算されている気がする。

 なんか近況報告をするつもりだったのに、愚痴っぽくなってきたからもうやめよう。どうせこれ全部嘘だし。

 つまり何が言いたかったかっていうと、メール39元気出た! 青春18きっぷの余りが出るからそっちの天候と都合が良かったら今月26(日)から28(火)は休みだから気が向いたら召喚してくれ、会いに行くよ、ヤックルに乗って!(byアシタカ)ってことなのさ。

追伸
歯が抜ける夢はヤホーで調べるとろくなこと書いてないから、夢診断死ね、ってことで!