余命46年

30代独男、転落の軌跡

待っている人はいますか?

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 12月12日土曜日、4時起床、曇り、休日。結局昨日の夜はどこにも行けず、狭い部屋でうずくまっていた。希望がなかった。自分の言葉にすら責任を持てないダメな奴。

 今日は仕事関係の人にパソコンの設定を頼まれ、10時からその人の家で作業をした。

 Windows10へのアップグレード、プリンター、各種ソフトやアカウントの設定をし、終わったのは夜遅くだった。その間、昼食や夕食、お茶などご馳走になった。

 そんなに時間がかかると思っていなかったけど、別に用事もなかったし、沢山ご馳走になったので、不満はなかった。でもこの一日の時間で何かもっと別のことができたんじゃなかったか、とは思った。思ったけど、たぶん時間があっても何もしなかっただろうとも思った。善意でやったことなのに何かうまく言えないけど嫌な気持ちになった。善意って難しい。

 帰り道、知らない道、暗い夜道。作業で疲れた裸眼で見る世界はぼやける。その中を自転車で駆け抜けながら、子供のころの出来事を思い出した。

 初めて遠くの友達の家に遊びに行って、帰る時間が遅くなった日。母親に怒られるかもしれないという恐怖と、知らない暗い夜道を帰る不安。瞳に涙が溜まり世界がぼやけても、一分一秒でも早く帰りたい両足は自転車のペダルを漕ぐスピードを緩めない。急げ、急げ、急げ。小さな路地をいくつも抜け、大きな通りに出た。おばあちゃんの家に行くときいつも通る道だ。自分の町に戻ってきたというおかしな懐かしさとあと少しで家だという安堵感。

 そんなことを思い出しているうちに、37歳になった自分もなんとか知っている道に戻ってくることができた。子供のころと同じように感じるおかしな懐かしさと安堵感。だた違うのは一人暮らしの家に戻っても自分を叱ってくれる人がいないということ。大人になるって悲しいね。いや、大人になれば、自分を待ってくれている恋人がいたり、自分が家族を築き、子供を待つ立場になっていてもおかしくないのか。独身って悲しいね。

 部屋に着いてお土産にもらった紙袋を開けると、果物やお菓子と一緒に一万円分の商品券と「今日は貴重な時間を割いていただきありがとうございました」という手紙が入っていた。