日記

30代独男、転落の軌跡

10月20日(月)

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 競馬の惨敗から一夜明けてもモヤモヤがとれない。
 
 そもそも競馬をやろうと思ったのは、元彼女との話題づくりのためだ。
 
 10年付き合って別れたボクの元彼女は動物とお話しができる不思議ちゃん。もちろん馬言も日常会話程度ならお手の物。おまけに異常に数字に強いという理ケ女でもある。
 
 その元彼女に予想をしてもらい馬券を買ったわけだ。
 
 結論からいうと、彼女の予想はどんぴしゃり。1着2着を見事的中。ならその馬券を買ったボクも儲けていて当然、のはずだが、ボクの流れてもいないギャンブラーの血がそうはさせなかった。
 
 3着も当て、更に儲けてやろう。
 
 それまで見たこともなかった競馬サイトを朝から巡り、根拠のない勝手な予想を立て、元彼女の1着2着予想を頭に買う馬券を決め、部屋を出た。
 
 その時点では、3着になる馬も入った馬券を買う予定だった。
 
 しかし移動中、悪魔が囁く。
 
 どうせやるなら小さく勝っても意味がない。なるべくオッズの高いのに賭けろよ。
 
 ボクの中の天使は弱い。弱いどころか悪魔に媚を売るようなどうしようもない奴だ。
 
 そうやってボクは負けた。
 
 競馬に負けたこと以上に自分に負けたことが悔しい。
 
 これまでも人生でこんな失敗は何度も繰り返してきたのに、学習能力のない自分。心のどこかに「自分は他の人とは違う」というおごり。「自分は神の祝福を受けた特別な人間だ」という愚者の思想。つまりは完治不能の中二病
 
 でも何かに賭けてしまう心理というのは、ひとえにこの世界が平等でないことが原因だ。
 
 謙虚で慈悲深い、絵に描いたような善人が理不尽な事故に巻き込まれる一方で、強欲で罪深い、金の権化のような悪人が偶然の幸運に恵まれる世界。
 
 今更そんなわかりきったことに思考を巡らすのは無駄の極みだと思う。でも何度繰り返しても、その不条理を受け入れることができない。
 
 死んで、神の審判があるならば、その時は『異邦人』の主人公ばりに爆発してやりたいと思っている。