余命46年

30代独男、転落の軌跡

男子サラリーマンの憂鬱

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 名古屋なう、である。

 しがらみ的な飲みから解放され、どーせ夜の街にくりだしたところで何もないのだからホテルに帰って部屋でゆっくり、といきたいところだが、ケチったわけではなく、下調べもせずに決めたホテルは独居房のようで帰る気になれない。

 食べログやらなんやらで一人で静かに飲めそうなバーを探して店の前まで行ってみるが、静かすぎて入る気になれない。結局駅前に戻って腰を下ろし、人の流れを見ながら、iPhoneでぱちぱちすること15分。

 イライラつのり「このままで終わってたまるか」なんて言いながら街を徘徊してみるが何も起こせず。

 結果ホテルに帰ってきて、シャワーを浴び、住めば都とベットでゴロゴロ、明日の朝食は何を食おうかとネット検索なわけである。


 岡山での失態を繰り返さぬよう、名古屋では来るもの拒まずの意気込みだったのだが、構えてる時には何も起こらないものだ。


『 明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども、きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいのでしょう。わざと、どさんと大きい音たてて蒲団にたおれる。ああ、いい気持だ。蒲団が冷いので、背中がほどよくひんやりして、ついうっとりなる。幸福は一夜おくれて来る。ぼんやり、そんな言葉を思い出す。幸福を待って待って、とうとう堪え切れずに家を飛び出してしまって、そのあくる日に、素晴らしい幸福の知らせが、捨てた家を訪れたが、もうおそかった。幸福は一夜おくれて来る。幸福は、――』太宰治『女生徒』より