日記

30代独男、転落の軌跡

9月10日(水)

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 日曜の夕方、携帯に着信があった。
 
 知らない携帯番号が表示されるiPhoneの画面を見ながら、あの子じゃないかなとあらぬ期待がよぎる。
 
 いや、最近仕事関係で番号を教えることが多かったから、その着信かもしれない。
 
 ぐるぐる回る思考の中、電話に出た。
 
 電話の主は昔のバイト仲間、D君だった。
 
 D君はメールを送ったがエラーで戻ってきたため電話したと言った。
 
 
 過去の知り合いからの、一年ぶりの電話。
 
 
 ボクは携帯が壊れてしまい、そのとき知り合いのアドレスは全部消えてしまったんだと嘘をついた。
 
 そう、嘘だった。
 
 新しい携帯にしたとき、ボクは家族と数人の知り合いにしか新しいアドレスを教えなかった。
 
 人間関係をリセット、といえば聞こえはいいが、単に連絡先を知っているのに連絡をしてこない人たちに勝手な憤りを感じていた。
 
 
「どうしてみんなメールをくれないんだ」
 
 
 携帯を変え、アドレスを変え、古い携帯に残ったデータは全て消した。
 
 過去の人間関係とボクをつなぐのは、変えていない携帯番号だけになった。
 
 
「本当にお前とつながっていたい奴なら、向こうからかけてくるよ」
 
 
 映画『恋空』で、携帯の電話帳データが全て消えてしまった主人公に告げられたセリフ。
 
 
 ボクはそんな期待の気持ちで待っていた。ボクと本当につながっていたいと思う人を。
 
 エゴだと思うし、バカだと思う。
 
 
 そして、一年ぶりの着信。
 
 D君から「飲みましょう」と言われたとき、恋空は吹き飛んで、モンゴル800が流れた。
 
 
 人に優しくされたとき
 自分の小ささを知りました
 
 
 
 こんなボクだから、新しいアカウントでTwitterを始めても、何を手がかりに人とつながればいいかわからない。
 
 わかっているのは、君がボクを必要としてくれるなら、ボクも君を必要としているってことだけ。